メルカリ利用規約
辻 真也弁護士がわかりやすく解説
メルカリ
株式会社メルカリ
辻 真也
弁護士からの
気をつけよう!
2021/10/19 作成
辻 真也弁護士
- - -
同一カテゴリの平均
(↓低)
安心レベル
(高↑)
運営者、利用者双方に配慮された内容になっており、著しく不合理な規定は見受けられない。
利用規約:2020/03/31改定版、 プライバシーポリシー:2021/05/25改定版。
本レベルは上記サービス自体の評価ではありません。サービスの利用時に、特に知っていて頂きたいレベルを表したものです。
類似のサービスも見てみよう
「リサイクル・オークション」
項目1:権利関係
→利用者が利用規約に違反した等の場合、運営者はユーザー登録の取消や利用停止等の措置を取ることができる(1項)
→その場合、売上金等を利用できなくなる(メルペイ利用規約22条)。
・6条(ユーザーの退会)
→利用者が退会する場合、売上金、メルペイ残高、ポイントを出金/利用しておく必要がある(6条1項)
→退会後、残部は利用できない/失効する(メルペイ利用規約22条)
・11条(支払及び取引の実行)
→購入者が購入完了手続をしたときに売買契約が成立する(1項)
・20条(知的財産権及びコンテンツ)
運営者は、出品者が投稿した写真等を、宣伝、運営等の目的のため自由に利用できる(2項)。
利用者が掲載したコンテンツに関する一切の責任は利用者が負う(3項)。
項目2:解除解約
→注文後のキャンセルは、出品者と購入者の合意が必要(5項)
項目3:あなたの義務・責任
→ガイドラインで禁止している行為に該当すると運営者が合理的理由に基づき判断する行為を禁止
→ガイドラインは、取引の安全確保のために一般的な内容
・9条(商品の出品)
→出品者は、「加盟店規約」に従う義務がある(1項)。出品者の禁止事項(加盟店規約13条)は、取引の安全確保のために一般的な内容だが、「本サービスに関する弊社らの指示に従わないこと」、「その他弊社らが不適切と判断する行為をすること」といった、抽象的規定も含まれている。
→ガイドラインで「出品禁止物」が定められている(2項)。ガイドラインの内容は取引の安全確保のために必要と思われる内容が、相当程度詳細に定められている。
→出品者は法令遵守が求められ(4項)、商標法の遵守も必要である。出品した商品と異なる商標のハッシュタグを使用すること商標法違反として出品者に対する表示の差し止めを認めた大阪地判令和3年9月27日のようなケースは、利用規約違反にもなる。
→特定ユーザーへの販売を意図した出品は禁止されている(5項)。実態として「●●様専用」として出品するケースは多く見られるが、形式的には利用規約違反となる。
・10条(商品の購入)
→営利目的(転売等)、いたずら目的と見受けられる注文は禁止される(2項)
・11条(支払及び取引の実行)
→商品に関するトラブルは利用者間で解決する必要がある(4項)
・21条(ユーザーの責任及び接続環境等)
→利用者間、利用者と第三者間のトラブルは各自解決する必要がある(4項、5項)
項目4:事業者の義務・責任
・22条(非保証及び免責)
→運営者は、サービスの内容等を一切保証しない(1項、3項、4項)
・23条(損害賠償)
→運営者が負う責任の範囲は、利用者に現実に生じた直接かつ通常の損害に限られるが、運営者に故意又は重過失がある場合は除かれている(3項)
項目5:その他 (プライバシー等)
・3条(本規約への同意及び本規約の変更)
→サービス利用により規約に同意したものとみなされる(1項)
→運営者は規約を随時変更でき、利用者が規約変更後にサービスを利用した場合、変更に同意したものとみなされる(3項)。よくある規定だが、改正民法548条の4第1項との関係は要検討。
<プライバシーポリシー>
・取得した情報は、「メルカリ」「」メルペイ」「ソウゾウ」の三社に共同利用され(7項)、サービス運営の他、第三者を含め広告配信等のために利用される(4項(19)、5項(7))
この投稿は、2021年10月19日時点の情報です。
また、解説にない箇所が重要でない
ということではありません。
ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮して
ご活用いただくようお願いいたします。